古戦場の秋

夕日に赤き 雲を見れば
焼け落つる櫓の 火にも似たり
修羅の矢叫び 今は昔
語るは風の音ぞ

三日月細く 空にかかり
武士(もののふ)の墓に 靄ぞ暗し
思えば幾とせ雨に風に
古(ふ)りたる戦場(いくさば)哀れ
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