1999

すべてを知ろうとし始めてから なんかどっか変になって来てるのかな
ふりかざすための能書きさえも もうどこにも見当たらない

特殊ガラスの向こう側には あきらめきれない人で溢れてる
与えられない悲しみなんて過去形の世の中らしい

今日も明日も未来も 還りゆく命も産声も
時がこの手に委ね始めてる 愛という名のもとに

そしてわたしもいつの日にか あなたを失う時が来たら
しなやかなその髪を集めて 白いドアを叩くでしょう
白いドアを叩くでしょう

どこかへ行こうとしはじめてから もうどれくらい歩いてきたんだろう
小さな箱と写真の笑顔を もうどれくらい見送ったんだろう

是も非も何も明かされないまま 奇妙な羊のニュースは流れ
愛しいものの記憶は今や 閉ざされたカタログの中

今日も明日も未来も 還りゆく命も産声も
時がこの手に委ねはじめてる 愛という名のもとに

そしてわたしもいつの日にか あなたを失う時が来たら
冷たくなった肌を切り取って 白いドアを叩くでしょう
愛という名のもとに
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