十文字

おとこ行く道 十文字
意地の七坂 越えて行く

若さ遮二無二(しゃにむに) 目を凝(こ)らす
通りすがりの 華を見て
こころ和(なご)んで 振りかえる

炎(も)える拳の その中に
忍の一字を 握りしめ
うねる時代の 厳しさに
少し無心を よそおって
我慢ばかりは 遣(や)るせない

僅(わず)かばかりの 情けでも
この身(み)命(いのち)を ながらえて
どんな時にも 忘れずに
傍(そば)にある夢 遠い夢
この手いっぱい 抱きしめて
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