なみだの川

この世の中の 哀しみを
拾って来たよな 細い指
涙の川を 女は何度
何度渡れば いいのでしょうか…
人の心に つまずいて
胸に沁みます 雨の音

好きだと口に 出せぬまま
水面(みなも)に流した 恋ひとつ
涙の川を 越えればいつか
いつか灯りが 見えるでしょうか…
浮かぶ面影 掬(すく)っても
掬(すく)いきれない 流れ水

一日ひとつ 良い事が
あったら明日も 生きられる
涙の川を 女はどこへ
どこへ流れて 行くのでしょうか…
せめて人並 幸せの
夢を抱きます 雨の夜
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