一千年の散歩中

千年の眠りから覚めて
忽然と姿を消してしまったあなたは夢の中
わたしは散歩中

雄弁なカラスに諭され
平凡な道を歩いていたら
わたしは白い世界の迷い子になる

「さあ僕らは何もない
だからこの手にはこれからもなんでも出来る」

とあなたが教えてくれた

さあ何処かへ出掛けよう
きっと明日には届いてる
私の手だって いつか誰かを守れるはず

突然に宇宙に放られて
手で漕いで歩みを進めてたら
全ては逆さまの私を笑ってた

さあ何処でも行けるはず
だって私には何もない
無重力だって
思いの儘の明日をくれる
あなたに会いに行こう
約束も何もないけれど
私の手には道で集めた花束がある

「さあ僕らは何もない
だからこの手にはこれからもなんでも出来る」

とあなたが教えてくれた

あなたに会いに行こう
約束も何もないけれど
私の手には道で集めた花束がある
×