砂丘

あの砂丘の 谷間で
船出の夜に 祈ったよ
潮に打たれた旗 なびかせて
無事に無事に 帰ってくれるなら
わたしも 心の荒波などは
涙かくして 渡れるはずね

あの砂丘の むこうに
今夜も船が 着いてたよ
なぜに帰らぬ あの日の船は
海の海の 広さと冷たさに
今さら気付いた かもめが哭いて
これも宿命と くり返すのね

あの砂丘の むこうに
今夜も船が 着いてるよ
若い二人が 寄りそいながら
誓い誓い かわしている姿
ちょうどあの日の 私のように
海を信じて 夢うたうように
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