天竜峡

心からあなたを愛した 夏の日の
やさしい時間は 巻きもどせない
綿虫が 風に舞う 細い道
儚い命の いとおしさ
天竜峡は 山深く
なぜか涙が こぼれて落ちる

たわむれに鐘をついたら ジンときて
ふさいだ気持ちが すこしは晴れた
あの頃は 二人して しあわせを
築いていけると 信じてた
天竜峡は 霧の中
せめて心に 明かりがほしい

あなたから身を引くつもりの 旅なのに
今でも答えは 見つかりません
この先は ひとりでも 泣かないで
後を見ないで 行けますか
天竜峡は 秋深く
つるべ落としに 夕日が沈む
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