日暮れ道

遠く見える 山の空は赤く染まって
群れ離れた 鳥を黒く焼いた

風を呼ぶか 赤いマフラーをなびかせた
女学生 自転車を走らせる

「きょうは、きょうは、随分冷えますね、
ところで、お宅の犬は元気ですか、
ええ、わたしはまあまあです…が、」

命燃やす事のなく歩く夕暮れの
揺れすすき 枯死せし寂しさよ
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