波止場

ひとり 波止場に佇ずんで
遠く見てる あの女
なにか気になる 今日の俺は
やっぱり このまま引き返そう
馬鹿な奴と笑っとくれ かまわないさ
佇ずむ女の影は長い 水夫が馳けて行く

同じ処を女は見ていた
海の向こうに何が見える

思いがけない 時間を過ごし
この景色を 俺は見ていた
明るさと また 果てしのない暗さが
なぜか 奇妙な程
入り混ざって 戦っている
そんな気がして 久し振りに いまの俺は
苦しい程のときめき

いつだって 波止場は深い
いつかまた 逢えるさ 誰れかに
後影 それだけでいいの
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