白河の関

身を引く女の 哀しみ抱いて
ひとり見上げる 北の空
狭い町です 喜多方は
噂になったら あなたが困る
夢よ 夢です 夢でした
越えるみちのく 白河の関

愛してみたって 届かぬ恋と
知っていたのに 馬鹿でした
口紅(べに)の色さえ 控(ひか)え目に
あなたを待ちわび 暮らした月日
夢よ 夢です 夢でした
花は卯(う)の花(はな) 白河の関

一日別れを 伸ばしてみても
胸に涙の 夏しぐれ
ふたり暮らせる 場所なんて
どこにもなかった 探してみても
夢よ 夢です 夢でした
未練断ち切る 白河の関
×