おんなの暦

睦月 如月 弥生が過ぎて
春は名ばかり 行くばかり
命尽くして 何故結ばれぬ
卯の花月の 憎らしさ
あなた私の そばにきて
涙でめくる おんなの暦

皐月 水無月 ただ待ちわびて
墨絵文月 書く手紙
未練ごころを またかき立てる
葉月の空の 遠花火
一期一会と 云うけれど
情けが欲しい おんなの暦

木染月(こそめづき)から 雨降りやまず
どうか逢わせて 神無月
あなた恋しと 霜月耐えて
師走の露地で 飲むお酒
夢でいいから 抱きしめて
ひとりじゃ寒い おんなの暦
×