ずいぶん待ってた船がやってきたんだ
きっと僕らを迎えにやってきたんだ
小さな荷物をまとめて船に乗るんだ
必要な物はそんなに多くはなかった

あぁ、船が来たぞ
あぁ、嘘じゃないぞ

見慣れた景色が少しずつ遠ざかっていく
いつかの気配がいつまでも追いかけてくる
子供が投げたポップコーンをウミネコがキャッチして
タラップでうつむく少年のイヤホンの耳漏れの音がでかい

あぁ、船が進む
あぁ、町は遠く

遠ざかっていく景色に、ぽつんぽつんと
何かを確かめようと火を灯した
遠ざかる景色いっぱいに火を灯して
なぜ涙が流れるかを考えていた

あぁ、船が進む
あぁ、君はどこだ
あぁ、町は遠く
あぁ、君はどこだ
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