裏町通りゃんせ

ゆっくり飲んでね この雪だもの
そっとささやく 耳のそば
空のとっくり 手で振って
すぐに熱いの 燗(つ)けるから
押え切れない 胸の内
おんな裏町 あぁ通りゃんせ

ひとりで守った おんなの意地が
あの日逢うなり ぐらついて
そうよ垣根を 越えたのも
同じ雪降る こんな夜
みんな訳あり 生きている
おんな裏町 あぁ通りゃんせ

一緒になろうと 突然あなた
夜のしじまに うれし泣き
流れゆく世の 人の世に
今は根なしの 仮の宿
点す小さな 夢明かり
おんな裏町 あぁ通りゃんせ
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