ちらしずし

今夜も又 雨が降ってる
高い高い ビルの谷間から
早く僕を 迎えに来て
そしてキスして 眠らせて
もうすぐ もうすぐ
夜が明ける

母さんが 笑ってた
僕を見て 笑ってた
もしも明日 晴れたなら
逢いに行こう 父さんに
もうすぐ もうすぐ
雨が上がる

母さんが 歌ってた
悲しいうた 歌ってた
ちらしずしの 匂いがしてた
あの頃みんな いっしょだったね
もうすぐ もうすぐ
僕の誕生日

この淋しさ どこから来るの
乾いた穴 埋めたいけれど
窓辺のハト 答えておくれ
僕は誰より 弱虫なんだ
もうすぐ もうすぐ
大人になるから

もうすぐ もうすぐ
夜が明ける
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