軍国の母

こころ置きなく 祖国(くに)のため
名誉の戦死 頼むぞと
泪も見せず 励まして
我が子を送る 朝の駅

散れよ若木の さくら花
男と生まれ 戦場に
銃剣執るも 大君(きみ)のため
日本男児の 本懐ぞ

生きて還ると 思うなよ
白木の柩(はこ)が 届いたら
出かした我が子 天晴れと
お前を母は 褒めてやる

強く雄々しく 軍国の
銃後を護る 母じゃもの
女の身とて 伝統の
忠義の二字に 変りゃせぬ
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