M氏への便り

あれから何年過ぎたでしょうか
その後変りはないのでしょうか
こんなに遠く離れてしまって
忘れることは とてもたやすいけど
今でも君が 心配なんです
東京の水を君に送ります ポットにつめて
東京の水を君に送ります ポットにつめて

暖かな人々の思いやりに触れて
のんびり暮していることでしょう
姫路の街が やさしい街なら
落ち着くことも 悪くはないけど
黙ってしまうには 早い気がします
東京の水を君に送ります 手紙にそえて
東京の水を君に送ります 手紙にそえて

かもめのジョナサンは もう読んだでしょうね
僕はあと書きを 先に読みました
疑うことしか 出来なくなっていて
とても恐い ような気がします
これも灰色の 空のせいでしょうか
東京の水を君に送ります 想い出乗せて
東京の水を君に送ります 想い出乗せて

誰もが妙に 白けきっていて
誰もが冗談で ごまかし会って
何の魅力もない街東京
それでも僕等は こうして僕等は
ただ毎日を がんばっています
東京の水を君に送ります 都会の夢を
東京の水を君に送ります 都会の夢を
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