ユメノヒミツ

トタン屋根を泣かした 雨粒が僕を殴った
傘の柄は君だけの手に
僕の名は僕から名乗った 君の名は僕が尋ねた
視線は未だ他人事のようだ

これはひょんなミステリー 夜がうずきだした
仕遂げてはファンタジック 夜風を纏って仕掛けた

越えてみたい壁がある
秘密なアプローチした 非情なくらいにごく自然に
戸惑いのない頷きに 横顔は微笑んでいた
不思議なほどに刺激的

黄色く染まった外苑を 人目も避けずに歩いた
君の傘は僕の手に
謎を紐解くような 世間話が終わった
君の視線と僕の目は重なった

それは妙なテレパシー 脳裏をかすめた
迎えてはシンパシー 夜の狭間で着飾った

叶えてみたい夢がある
右手は君を待った リレーバトンを受け止めるように
わずかな間とそのあとに 絡まる指先があった
痺れるほどに魅惑的

理想を越えた奇譚のあとに
日差しは夢を覚ました いつものようにごく自然に
理解不能な物語 横顔あの娘に似ていた
哀しいほどに幻想的
×