未来はゴミの山の中に

決められた仕事だとか
ひからびた純情だとか
ピンぼけのウンチクだとか
オレたちは もう退屈してた
流行ってる店ふらつき
新しいスタイルまねて
髪染めて 肌を焼いて
風の中で 胸を張った

好きなように生きてくには 諦めることばかりで
友達の幸せさえ喜べず飲んだくれて バケツを蹴とばした

あの朝焼けが照らすダンプのゴミの山は
それはまるで 眠れぬオレが吐き出した悪い夢のよう
この暗い部屋 膝を抱えて 壁にもたれ
ペットボトル握りつぶして
ビルに映った朝日を見つめてる

ラクをして儲けたヤツも
才能に恵まれたヤツも
贅沢を自慢してるヤツも
なぜかいつも不安そうだ
とりあえず 街を信じて
安物の指輪をはめて
面倒な喧嘩横目に
一晩中踊り続ける

ちっぽけなカネのために あくせくして疲れはてて
学歴や家柄など関係ないなんて みんなウソだ

あの夕焼けに赤く燃え出す人の群れは
それはまるで 腹ペコなオレが食らいつく 錆びた鉄のよう
この薄汚れ ほころびてきた オレの手は
闇に落ちる 今日という日を
行かないでと引きとめて震えてる

どこかで誰かがオレのために すばらしい未来を用意して
手招きしてるはずがない
だから 笑われたって バカにされたって
石の扉をたたき壊して ここから先へ一歩進むんだ

あの波の中 しがみついてた ボロい舟で
「誰にだって人生は一度」と泣いていた君は正しい
この狭い部屋 両手広げて 立ち上がって
ガラス窓を開け放ち ひとり
ビルの隙間に明日を探してる
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