晩秋

枯れ薄そよぐ晩秋の風
あたしの頬も撫でゆく
彩づいたであろう木の葉たちも
今では道に積もりゆく

見上げた木立は全ての葉を落とし
高い秋空に両腕を伸ばす

つぎの季節を生きぬくために
余計なものなどをその身から剥がし
つぎの季節で芽吹くために
静かにただ潜めて

露時雨溶かし出す秋うらら
あたしの心も溶かしゆく
眩しいほどの陽の光
閉じた瞼が暖かい

見据えた未来は曖昧にぼやけて
答えを求めて両腕を伸ばす

つぎの季節を向かえるために
余計なものなどこの身から剥がし
つぎの季節で笑えるために
静かにただ見つめて

あがいて、もがいて、さけんで、ないて、見つめて

つぎの季節を向かえるために
余計なものなどこの身から剥がし
つぎの季節で笑えるために
静かに見つめて
そして自分を見つめて
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