First Regrets

さようなら。
この窓のどんな景色さえも、僕らには優しかったね。
雪を待つ12月、白い息で走る坂道と、消えない痛み。

ノートの隙間に隠した気持ちぜんぶここから風に放してやる。

そして最初のひとひらが舞う灰の空を仰ぐ君に、
変わらず手を振る――僕らがゼロになる前に。
はじめての後悔を君に捧げよう。

冷めたコーヒー缶、揺れるぶらんこ。
いつだっけ、この狭い公園が世界のすべてだと思えたのは。

ねえ、あの日あのとき伝えたことにひとつとして偽りはないから。

いつか最後のひとひらが舞う朝に僕に出会う君は、
変わらず笑って――僕らがゼロになっても。
はじめての後悔を君に捧げよう。
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