鴨川なさけ

絆結んだ つもりでも
ほどく運命(さだめ)の 憎らしさ
焦がれても ああ 焦がれても
背中合わせの 春がゆく
あなた恋しい 二年坂
抱いてください 抱いてください 鴨川なさけ

いくら化粧を してみても
辛い心は 隠せない
もう一度 ああ もう一度
声を聞かせて 耳元で
涙ばかりが あとを引く
かけてください かけてください 鴨川なさけ

比叡(ひえい)おろしの 寒さより
忍ぶ心の やるせなさ
逢いたさに ああ 逢いたさに
やせてゆきます この胸が
暦ばかりが 先を行く
せめてひと夜(よ)を せめてひと夜を
鴨川なさけ
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