返事

五日目の朝にそっと
あなたから届いた返事
青い封を切る手が
少し震えた

込み上げてくるの
不揃いな文字に
込められた優しさ

二人をほどいた手でこの指で
あなたへの涙拭った
こんな私を叱って、ねえ叱ってよ

慣れない敬語ばかり
まるで出会った頃のよう
逆戻りしたみたい
戻れないのに

足りない何かを
探してたけれど
見つけられなかった

二人の愛を繋ぎ止めたくて
あなたから距離を置いたの
また恋しくなるはずと
信じてたのに

あなたを愛せなくなったことに
気づきたくなくて
それでも嘘はつけない私を
許してほしくて
二人の最初で最後の手紙
愛した記憶
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