点灯夫

灯り点して歩く らせんの階段に
ひとりぼっちの夜を いくつ数えただろう

どこまで行けばいいの
三日月の窓 水色のかげぼうし
ためいきさえきしんで

凍えたドア誰か開けて
白い手で風を入れて
錆ついた心を開けて
ここへ来て瞳閉じて

夕焼けに背を向けて 夜の先へ急ぐ
早く灯りをつけて 高いあの空まで

ねじのきれた夕日が
砕ける前に
つなぎ合わせてた 心が消える前に

凍えたドア誰か開けて
白い手で手招きして
月よりもやさしい声で
忘れてた歌うたって
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