しがないふたり

不安定な彼 もう嫌いって言ったり
捻くれた気持ちのままに嘆いてた
無関心になる感情に目を瞑って
言えない気持ちを瞼に写すよ

ふわっと漂う髪の毛の匂いも
殺風景な1K 下北のはずれ
曇ったレンズでぼんやり眺めては
自分で描いた君に恋してたんだ

流行りの映画で泣けるわたしと
安売りの愛想で喜ぶ君

しれっと過ぎ行く日々に流されてる
愛のない言葉は右から左へ
好きって気持ちを忘れないでいれたら
君とだってそもそも出会っていないよ

夏の魔法にかかって今じゃ
壊れていくだけのふたりのこと

流行りの映画で泣けるわたしと
安売りの愛想で喜ぶ君

お化粧が汗で溶けるその時
わたしは静かに別れを思う
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