暖簾三代

料理(あじ)は愛情(こころ)と おしえてくれた
おやじの暖簾の 跡をつぐ
算盤(そろばん)はじけば 勘定合わぬ
それを承知で こだわる味は
暖簾三代の 心意気

形(かたち)見ための 派手さがばかり
もてはやされる この時代
お世辞もいえない 職人気質(かたぎ)
野暮な自分を そのまま通す
暖簾三代の 頑固者

店の看板 灯りを入れる
女房の背中に 春の風
お客の笑顔に 苦労をわすれ
今日も自慢の 包丁さばき
暖簾三代の おもてなし
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