瑠璃色金魚と花菖蒲

瑠璃色金魚は恋い焦がれる
凛と咲き誇る花菖蒲
吐き出す空気は泡の模様
決してあなたの心に
届かないの

はなびらひらひらと 水面に落ちて震える指先
時間が止まるわ 目が覚めた余韻の余白

外の世界は ねえ なんて眩しい
嘘だとしても罪深過ぎたの
眩暈がしても心地いいのは
もう求めてるから

瑠璃色金魚が見上げるのは
凛と佇んだ花菖蒲
私 あなたのようになれたら
もっと上手く微笑えますか

灯した明かりは燃えないまま
今も青く棚引いている
曇った硝子を溶かすほどの
秘密 もしかして私 持ってますか

雨は空に落ち 愛すれば消えるものと思ってた
鏡の世界に 逆さまに映った好奇心

湧き上がる思いを掬い上げては
砂糖漬けにして また飲み込むの
あなたにいつか味見してほしいと
夢を見ながら

瑠璃色金魚が知らないのは
強く根を張った花菖蒲
目の前に見えるもの全てが
現実ってことはないの

あの時触れてくれた温もり
光 失くしては枯れていく
悲しみで泣く私の涙
また毒になってしまう 抜け出したい

瑠璃色金魚が見上げるのは
凛と佇んだ花菖蒲
私 あなたのようになれたら
もっと美しく咲き誇れますか

瑠璃色金魚が知らないのは
強く根を張った花菖蒲
目の前に見えるもの全てが
現実ってことはないの

あの時触れてくれた温もり
光 失くしては枯れていく
悲しみで泣く私の涙
また毒になってしまう 抜け出したい
私きっと
×