酒場のひとりごと

男が夜更けに きゅんきゅんと
ふるさと灯り 揺れる酒
すじ雲秋風 祭り唄
今じゃ帰れる 家もない
きゅんきゅんときゅんきゅんと 酔いたいね
せめて今夜は 夢に見る

男が無口に ほろほろと
別れた女を 想う酒
今さらどうにも ならないが
せめて知りたい 幸せか
ほろほろとほろほろと 酔いたいね
胸に切ない ことばかり

男が手酌で ゆらゆらと
しみじみ友を 偲ぶ酒
面影向かいに 座らせて
昔ばなしを ひとりごと
ゆらゆらとゆらゆらと 酔いたいね
涙ひとつぶ たむけたい
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