喝采

たとえばボクサーの試合 どちらも死ぬほど練習してきたのに
必ずどちらかが負ける どんなに頑張ってもダメなことがあるんだ
そんなことを考えてしまうのは また負けた僕の心を慰めるため

喝采を送りたい よくやったと言いたい
それさえあれば僕らはもう一度立ち上がれる
喝采を送りたい 素晴らしかったと言いたい
それすらもないから僕らはいつも涙流れる

かけられた前向きな言葉を 全て嘘だよと跳ねのけてしまうのは
不用意にそれを信じて また裏切られることを恐れてるから
信じることは怖いけれど信じなきゃ前に進めない 残酷だ生きることは

絶対に叶うとか そんな約束はいらない
この心にいま火を灯す言葉 それがあれば
弱くなんかないんだ 立ち上がってきたんだ
でもそのたび少しずつ心が臆病になるんだ

夜が明けたらまた笑わなきゃ

悲しみはどこにも消えない 無理やり心の奥の方しまいこんで
強がって顔上げて前を向く その姿はきっと何より美しいと思うんだ

喝采を送るよ よくやったんだ君は
そんなことしか言えない僕だけど伝えさせてよ
結果だけ見ないでよ 流した涙数えてよ
立ち向かってきたんだろ 誇りを胸に歩いて行けよ
歩いて行けよ 歩いて行ける

行け
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