木を植えた男(Short Version) -希望の種蒔き-

森は水をつくり
水は人を育て
なのにひとは水を
汚しながら生きる

水は流れ流れ
いつか海に届き
海は水を癒し
いつか空に帰す

水は空に抱かれ
やがて雲に変わり
風が雲を運び
雨は土に戻る

雨は木々にしみて
草木は慈しみ
土は水を清め
森は水をつくる

私は木を植える
いつか森をつくる
私は木を植える
いつか森をつくる

生まれたとき人は
名前すら持たない
汚(けが)れなど知らずに
ただ泣いていたはず

いつか愛に抱かれ
いつか愛に別れ
喜びに出会って
哀しみに触れ行く

こころ傷つけられ
知らずに傷つけて
涙の色を覚え
また人に救われ

いつか人を愛し
いつか人に別れ
生命(いのち)の重さを
次に伝えゆく

私は木を贈る
来るべき未来に
私は木を贈る
生命伝えるように
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