蝙蝠と聖レオンハルト

聖レオンハルトの壁画が刻まれてる
蝙蝠の住処のようなさびれたホテル
門番が聴いていたラジオから
かすかに流れるタンゴ
日本人でも病欠の電話を
かけたくなるような暗い月曜日に
ペテン師は駄目になったいかさまに
腹を立て続けるROOM 102

憂鬱な巨人のようなベルボーイ
物を喰いながらじゃなきゃ動けない
ルストとエンヴィという名の犬が
お互い噛みつきあってる
やぶにらみの泥棒は今日もまた
盗んだルビーを人に売らずに
ボードゲームのさいころの代わりに
傷をつけて投げるROOM 202

蝙蝠の眠る屋根の下
聖レオンハルトの絵が揺れだした
ゆらゆら彼は踊りながら
地獄にも眠る場所があると
地獄にも唄う唄があると
ゆらゆら彼は笑い出した

「寛大なレオンハルト公はどんな方でも受け入れます
救われないものはいないのです」
おしゃべりな執事は交差した二本の鍵を見せびらかしてる
「傷ついた鳥が休めるように 木の幹やその枝はあるのです」
「物乞いも 国王もないのです」
うやうやしく誘うROOM 302

蝙蝠の眠る屋根の下
聖レオンハルトの絵が揺れだした
ゆらゆら彼は踊りながら
地獄にも眠る場所があると
地獄にも唄う唄があると
ゆらゆら彼は笑い出した

蝙蝠の眠る屋根の下
聖レオンハルトの絵が揺れだした
ゆらゆら彼は踊りながら
地獄にも眠る場所があると
地獄にも唄う唄があると
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