雪月花

静かな闇夜でそっと
貴方は震えていた
抗い潤う姿眩しすぎて

傷ついて遠すぎた声
苦しくて耐えられなくて
途切れては寄り添いながら
温めてた

小さく浮かぶ影法師
どうかどうか 消えないまま

散りゆく雪に その手伸ばして
解けた意図が 砕けるようで
去りゆく彩に 麗しき羽
壊れぬように そっと触れた

歩み始めた紅の眼差しが
嘲笑うかの如く微笑み寄る

熱く放つ視線の刃
なぜそんな目で僕を見つめているの

虚ろに影を残し
それはそれは 溶けぬ理想

色付く景色彩る間に
白い吐息も 消えて無くなって

届かぬうちに 咲いていたの
聞こえぬように 息を殺して
届かぬままに 咲いていてよ
儚いままの 永遠の光
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