あんず恋唄

あんず アプリコット アプリコット
あんず アプリコット…………

石段まじりの坂道を
登れば あんずの花ひらく
そぞろ歩いて ふり向けば
里の春がすみ 薄紅色

あんずの花は 気まぐれで
花咲く時期が つかめない
まるで君のようだと 言ったのは
あなた

あんず アプリコット アプリコット
あんず アプリコット…………

坂道つづきの かぐら茶屋
色とりどりの 青春を写し
日暮れ時に ただようは
あんずの甘さと 心の甘さ

細い枝は力(ちから)なし
春雨に花びらおとして
まるで ボクのようだと言ったのは
あなた

あんず アプリコット アプリコット
あんず アプリコット…………

あんずの花は 気まぐれで
花咲く時期が つかめない
まるで君のようだと 言ったのは あなた

石段まじりの この道は
鏡にうつせぬ傷がある

坂道つづきの 人生に
甘くしのびよる 恋唄
甘くしのびよる 恋唄

あんず アプリコット アプリコット
あんず アプリコット…………
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