北陸ながれ旅

佐渡の夕陽に 別れをつげて
今日は黒部の 宿場町
身体(からだ)ひとつで 出直す旅だ
すがるお前を ふりほどき
ひとり冬空 旅のれん
みぞれが寒い みぞれが寒い 北陸ながれ旅

連れて行ってと おまえの声が
潮のうねりと 追いすがる
さわぐ松風 安宅(あたか)の関で
無事でいるかと あおぐ月
口に出さずに 旅千里
越前抜けて 越前抜けて 北陸ながれ旅

落ち葉ふみしめ 琵琶湖のほとり
どこへ行くかと 雲が言う
あの日追われた 浪花(なにわ)の街で
春にゃ根をはり 花咲かす
胸に誓った 旅土産
迎えに行くぜ 迎えに行くぜ 北陸ながれ旅
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