ナイト・フライト

夜のフライトに一人乗り込む
慣れたふうに重いバッグ抱えて
少し疲れたの なんだか眠いの
まぶた閉じて人の気配さえぎる

愛することは孤独と同じ
だから私は自由を選んだ

何も悔やんでないから
そうよ 迷ってないから
淋しさなんかは感じない
何も悔やんでないのに
そうよ 迷ってないのに
二度とは会えないあなたを
時々恋しくなるのはなぜ

夜のフライトの狭い窓際
私に似た女(ひと)がそっと座るの
遠いぬくもりを教えるように
足元には街の灯り散らばる

愛するほどに傷ついてゆく
そんな人生 終わりにしただけ

何も求めてないのは
そうよ 憎んでないのは
時間が強さをくれたから
何も求めてないけど
そうよ 憎んでないけど
その手を放しちゃダメだと
あの日の私が叫んでいる

夜のフライトに一人乗り込む
帰る場所は 愛とは違う孤独
×