ダルトン

いつか 時が来て
この腕が癒えたなら

空の青や赤は
どう褪せていくだろう

誰も見たことがない
私の黒
汚れなき糸も
呑み込むわ

遠くで鳴く
鳥は海を渡るわ

ここにいてほしい
誰かに届いて

最後にあげられる
優しさがあるのなら

もう全部あなたを
忘れてあげようとおもう

横顔も髪も
涙のあの日も
あなたの影など
呑み込むわ

幾千の星
どれか落ちてしまうの

ここにいてほしい
誰かに届いて

遠くで泣く声は
どれもごちゃまぜ
となりで抱える孤独は
両手に溢れて

遠くで鳴く
鳥は海を渡るわ

ここにいてほしい
誰かがいないの

いないの
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