絶唱謳歌

いろはにほへとちりぬるを
入道雲を掻き分けて手にした夢も蜃気楼 シャボンのように消えた

お天気雨に似た笑顔 映すのは水鏡 視線奪った艶狐 赤い実パンッと弾け

絶唱謳歌 乱れ髪も気にせずに無邪気に舞うのは紫陽花模様
夏の宴 一夜限り酔いしれて 踏み出さなければ儚い蜻蛉

嗚呼 恋は 暁 東雲 曙 明ければ日本晴れ

移ろいやすい乙女心 咲いた咲いた万華鏡
三毛猫どんの言うことニャ「心変わりも常」

蔓延る棘 魑魅魍魎 引き連れて百鬼夜行
踊る阿呆に見る阿呆 蹴散らしていざ舞台

絶唱謳歌 浮世離れした彼は霞を食うような酔狂な御人
夏の宴 夜の帳が下りたら仮面を脱ぎ捨て素顔を見せて

嗚呼 恋は 虎の威借りずに堂々 せっせっせーの化かし合いかな

出会いが一つあって別れもまた一つあって本日も晴天なり
ひゅるりひゅるり口笛鳴らす涼風が吹けば廻る花風車
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