君が彼の話を口にするたび
僕の胸は痛んでいくの
君がどんな言葉で悪く言っても
僕には全部「好き」に聞こえるの

許せないって 泣きながら
僕の胸に顔を埋める

零れるその涙も 触れ合う身体も
どこを探しても僕はそこにいないんだよ
震えるその手は 誰を抱いているの
こんなに側にいても 僕は彼には勝てない

君はずるい人だね
僕の気持ちは 痛いほど全部知ってるくせに
きっといつもいつも考えてるんだろう
彼に愛された夜のことを

憎まれて 会えなくなっても
彼になりたい 僕よりはいい

動かないその心も 味気ない呼吸も
彼なら激しく乱してしまうんだろう
君の言葉 君の声 君の話し方
どんなに愛しても 僕は彼には勝てない

ふいに重なる瞳も さり気ない仕草も
どこを探しても僕はそこにいないんだよ
空っぽの身体が ただ温もるだけ
どんなに愛しても 彼になれない
こんなに側にいても 僕は彼には勝てない
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