花の舟

化粧おとせば 鏡の中に
母に似てきた 私が映る
おとぎ話しの 夢でもいいの 夢でもいいの
幾つになろうと 恋を追う
おんな悲しい 花の舟

惚れた男が 飲む酒ならば
肌で温めて あげたいものよ
涙もろくて 情けにあつい 情けにあつい
みちのく育ちの せいなのね
肌が淋しい 花の舟

風に流れる 浮雲なのね
ゆくえ見えない 女の旅路
泣いた数より いいことひとつ いいことひとつ
みつけて倖せ かみしめる
おんな死ぬまで 花の舟
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