まさか覚えててくれたなんて!

顔も名前も知らない同士
東京の街の歯車のように
それぞれの場所で日々を生き
何でもない顔で過ごすエビデイ

鯛を釣ったことなどない
今後釣れる見込みもない
しかしいつかは釣れたらいいなと妄想
それが日々の慰めに候

時々新たな出会いはあるが
魅力に富んだものは少ない
ましてそれが継続 発展 さらに継続 するだなんて

可能性は限りなく薄い
各々好みがあるもんだって知ってんだって
わかってんだって
だって子どもじゃないもん

まさか覚えててくれたなんて!
同じ楽しみを共有できるなんて!
嬉しすぎて我を忘れる
まさか覚えててくれたなんて!
同じ楽しみを共有できるなんて!
明日を生きていく理由になる

いつの間にか日課に変わってた
きっかけは喫茶店のバイトの子
別に常連てわけでもなかったんだが
ある日の昼休み
「ご注文は…バニラコーヒー…ですよね?」
え?覚えててくれてたってこと?
それ以来 私 常連です

舞台は都心の高級ホテル
卒業15年後同窓会
ワンチャンあるかな?
つーちゃんに相談しても多分冷やかされるからやめとこ
てなこと思ってたとこにまさかのあの子登場
あの頃のままの表情 マイ心拍数上昇
「あの頃から万次郎君と趣味合うなって思ってたんだ」
言うの遅いよ でも問題ない

まさか覚えててくれたなんて!
同じ楽しみを共有できるなんて!
嬉しすぎて我を忘れる
まさか覚えててくれたなんて!
同じ楽しみを共有できるなんて!
明日を生きていく理由になる

覚えててくれたから
ここにいる
覚えててくれるから
ここにいる
覚えててくれるなら
ここにいる
今日が最後かもしれないって思いで

覚えててくれたから
ここにいる
覚えててくれるから
ここにいる
覚えててくれるなら
ここにいる
今日が最後かもしれないって思いで

絶対忘れるなという名の承認欲求の権化
忘れられたくない一心で
息んで活動しておる次第です
覚えてもらいたいから覚える
ギブした先にテイクを得る
ステージ上から愛を込める
おもねらないけど君を認知してる

まさか覚えててくれたなんて!
同じ楽しみを共有できるなんて!
今日が最後かもしれないって思いで
まさか覚えててくれたなんて!
同じ楽しみを共有できるなんて!
今日が最後かもしれないって思いで

今日が最後かもしれないって思いで
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