北の別れ唄

いかがしましたと 気づかって
宿の女将(おかみ)が 膝かけくれた
頬杖ついて 二時間泣いてりゃ
不思議に 不思議に 見えるでしょう
辛い別れに 唇かんで
列車乗り継ぎ 北へ北へ泣きに来た

熱いしょうが湯を 頂いて
胸にあの日の 温(ぬく)みがもどる
積木のように やり直せたら
今度は 今度は 上手くやるわ
風の吐息が 心を叩く
あなた想えば 曇る曇るガラス窓

雑誌めくっても ただ虚(うつ)ろ
待てど一日 鳴らない電話
雪持ちあげて 咲く花のように
強さが 強さが わたし欲しい
雪のなみだか 今夜はみぞれ
あなたさよなら 北の北の別れ唄
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