だいじょうぶ だいじょうぶ

おじいちゃん おぼえていますか?
ぼくが子どものころ 毎日のように お散歩したことを
おじいちゃん いつも優しく
草や木やクルマに 声を掛けていた 何度も 何度も

犬に吠えられて 泣いちゃった時も
お向かいのケンちゃんにぶたれて 泣いちゃった時も
僕の手を握り おまじないのように
「だいじょうぶ だいじょうぶ」の声で 元気になれた

おじいちゃん おぼえていますか?
飛行機っておちるの?車はぶつかるの? そんな質問したことを
おじいちゃん 教えてくれた
わざとぶつかってくる乗り物なんて“めったにない”ってことを

無理してみんなと 仲良くしなくてもいいよ
ことばがわからなくても 心が通じることもあるよ
そして僕の手を握り おまじないのように
「だいじょうぶ だいじょうぶ」の声で 元気になれた

そして今ぼくは おじいちゃんのベッドの横で
そんな昔ばなしを 思い出していました
だから今度は ぼくが おじいちゃんの手を握り

「だいじょうぶ だいじょうぶ」だよ 元気になるさ
「だいじょうぶ だいじょうぶ」だよ おじいちゃん
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