追憶

予報はずれの雪の中で 僕らは出逢って恋に落ちた
冬になると決まってキャンドルを飾ってたっけ
目を閉じればあの日に帰る
君は時々冗談で「私がいなくなっても幸せになってね」
笑いながらだったけど何か胸にひっかかった
君じゃなきゃ意味ないのに
ああ音もなく消えたロウソクの光が
まぶたに君の姿を永久に閉じ込めてしまったから
抱きしめた日々が全てだったあの頃の僕が消えてしまいそうで
時が二人の記憶さらってくのが 季節を重ねる度に怖くなる
君の名前何度呼んでみても声がこだまして帰ってくる
微笑んだままでずっと眠る君の手をぎゅっと
握っていた時間を忘れて
お願いだからそばに行かせてだけど多分君は嫌がるだろう
「今は会いたくないの」ってごまかして遠ざける
例えそれが嘘であっても
ああ泣き疲れ仮面の裏に隠してた
こぼれる涙が1000を数えたら少しは楽になれるの?
薄れてく日々をただ待つのなら その前にいっそ眠りに落ちよう
僕の鼓動が聞こえなくなる頃にきっと二人永遠に愛し合える
何もかもが以前と違う視界に戸惑う
いたずらに ただいたずらに 世界は回る
抱きしめた日々が全てだったあの頃の僕が消えてしまわぬように
そっとそっと瞳を閉じましょう
外は予報はずれの雪が降る。
×