つがいの蝶

こんな言葉を言ったところで
何も変わらない風の中で
どうかいなくならないで
時があなたを呼ぼうとも
握りしめた手を離しはしないから

冒頭の日々を生きていたの
「はじめの一歩だ」って
「後悔も見ていて」と笑った後
決まって泣いていたけど

今日がいつの間にか終わって
眠る横顔なぞるように確かめて
幸せはずっと目には見えないものだと思ってた

あなたの言葉が雨のように私を濡らす
乾ききった胸の中
蕾だった夢が開いたの
覚えてる?
いつか見たつがいの蝶に憧れて
二人ならどこへでも羽ばたける
なんて信じてたこと

そうか、そうだ、そんな、いつもの手口で
私はあなたの空で踊る蝶でいたい
青も黒も灰もオレンジの空も
あなたの自由で塗り潰していて

まだ、まだ、まだ、道の途中ですね
遊んで旅して世界を驚かせて下さい
どんな絶望でさえもきっと
あなたとなら

こんな言葉を言ったところで
何も変わらない風の中で
どうかいなくならないで
時があなたを呼ぼうとも
握りしめた手を離しはしないから

終わらない
句点のない
物語の始まりに
変わらないかな
なれやしないかな
難しことわかってるけど
覚えてる?
いつか見たつがいの蝶に憧れて
二人ならどこへでも羽ばたける
なんて信じてたこと
今でも信じていたいんだよ
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