循環バス

今日も俺は猫以上に猫背だったよ
一体何がどうなってこんな風な俺になった
そっと触れることさえ出来た影たちも
日が落ちて黄昏に消えてゆく

一足飛び何処へも行ける
でもこんがらがって縺れた足の
もどかしさにふと諦めてしまうのさ

循環バスの窓には 誘って遠すぎる空が広がっている
循環バスの窓には 逃げ出したくて逃げられない街が広がっている

あの時だって これからだって
あの人だって 誰かだって
心がしんと静まり返る瞬間があるのさ
カラスだって 野良猫だって
俺たちだって あいつらだって
押し黙って天を仰ぐ瞬間があるのさ

循環バスの窓には 泣きたくて泣けない空が広がっている
循環バスの窓には 消したくて消せない過去が広がっている

こんがらがって縺れた日々の
もどかしさにふと笑ってしまうのさ

循環バスの窓には 飛びたくて飛べない空が広がっている
循環バスの窓には 誘って遠すぎる空が広がっている
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