雪桜

子どものように無邪気な顔 傷つけても知らんぷり
一枚上手だと思ったの これじゃ敵わないわね
眩暈がするの孔雀模様 何をしても手につかず
彷徨い歩くスクランブル どこに向かえばいい?

ふたり過ごした日々の余韻はね 今も消せずに漂うムスク
カーテン開けて見える景色は極彩色の万華鏡のよう

はらりはらりと散りゆく 桜の花を見るたび
あの季節思い出す 少女の心 きれいなままで
はらりはらりと奏でる 弦の響きのようには もう二度と高鳴らぬ
かつての窓辺にいる ふたりの影は まさに あの日のように

しとりしとりと降りゆく 雪の行方を追うたび
あの季節思い出す 少女の笑顔 氷のままで
しとりしとりと濡れゆく 柔らかな頬のように その涙きらめいて
かなしみを乗り越えて ふたりの愛は 永遠に あの日のままで

この世のだれもが孤独を 恐れて踏み出せずにいるの
ふたり過ごした日々の余韻はそうやがて消え 明日の陽が射してくると

はらりはらりと舞い散る 桜の花を見るたび
あの季節よみがえる ふたりのすがた きれいなままで

きらりきらりと降りゆく 雪の行方を追うたび
あの季節思い出す 少女の笑顔 氷のままで
ふわりふわりと咲きゆく 桜の花を見るたび
あの季節よみがえる ふたりの影は まるで あの日のように
永遠に きれいなままで
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