晩夏とペダル

ペダル漕いでも僕らは
どこへも行けやしないな

夏の匂いが
そろそろ消えていく
何をしたわけでもなく
入道雲だとか
昇る陽炎だとか
そういったものも
見ないままで

夏が何度でも笑えば
それも形になるのかな
ペダル漕いでも僕らは
どこへも行けやしないな

宿題もそっと
閉じてしまったなら
扇風機をこっちに向けて
あーあーあーあー
今日という日を
何に使えばいいのやら
結局何もできずに
終わるよ

あぁ雨だな
窓の外が
閉じていくよ
何もかもが

夏が何度でも笑えば
それも形になるのかな
ペダル漕いだなら僕らは
どこかへ行けりゃいいな
どこへも行けやしないな
どこかしらへは行こうか
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