あなたしか見えなかったあたしなんて死んでくれ。

あなたが他人の顔をして新宿のホームで背を向けた
結末なんて呆気ないもんだね 中央線快速よ、あたしを轢いてくれ

呼吸してんのもめんどくさい 携帯の電源も切れて
胴体はここにあんのにな 鼓動が全然聴こえない
公園横切るたびあの日、確かに一緒にいたなって
笑わせてくれりゃ良かったの そばにいるだけで良かったの

当たりの日よりハズレの日のほうが多いな、棒アイスかよ人生

昨日の夜からずっとあたしが帰ってこないの
知らない知らない知らない知らないあたしがここにいるの
死にたくない夜のうちに死ねたら本当は良かったな
死にたい死にたい死にたい死にたい
あなたしか見えなかったあたしなんて

プチプチに包んでた壊れ物、勇気出して渡した瞬間
バールのようなもので粉々にその手でぶっ壊された
緑道の匂いとあなたが産む匂いが似ていたから
そんな顔すると思わなかった 浅いことしてる気がしなかった

分かってたけどそんなにあたしってさぁ、どうでもいい人だったんだ

先週の夜からずっとあたしが帰ってこないの
汚い汚い汚い汚い風呂のタイルをこする
死にたくない夜のうちに死ねたら本当は良かったな
死ねない死ねない死ねない死ねない
またあなたと同じ輪郭になりたいから
もう言わないから、変なこと言わないから
生きたい生きたい生きたい生きたい あなたと生きたかった
こんなあたしもういらないよ、行方不明のまま帰ってくんな
死にたい死にたい死にたい死にたい
あなたしか見えなかったあたしなんて死んでくれ
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