願い

灰色の雲間から 漏れる光は遠く
足元に絡みつき 邪魔をする砂塵よ

どれくらい泣いたなら 心の奥深くの
真っ黒な思い出を 洗い流せるだろう

春の桜吹雪 夏の夕立雲
紅く染まった森 降りつもる雪の音

黙っていても 季節は流れるのに

どれくらい もがいたら 浅はかな自分から
どれくらい 抗えば 抜け出せるのだろう

若葉輝く街 焼けたコンクリート
長く落とした影 凍りついた窓辺

欠けた月さえ 闇を照らせるのに

曇りない微笑み 濁りない優しさ
消える事ない愛 壊れない繋がり

ただ願うのは この心の やすらぎ

どれくらい祈ったら 明日は訪れるの
どれくらい悔やんだら 許されるのだろう
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