きずな船

沖で獲物を 追いかけながら
飛沫(しぶき)身にうけ 舵をとる
陸(おか)で待ってる おまえのために
弱音はくまい くじけまい
エンヤコラ 綱を引け
所帯持つ日の 夢にゆれてる きずな船

広い海原 ふたつに分けて
進む親父の 形見船
何はなくても 命が大事
母の言葉が 沁みてくる
エンヤコラ 綱を引け
流れる潮風 吹かば吹け吹け きずな船

朝陽(あさひ)輝く 水平線に
祈る柏手(かしわで) 凪(なぎ)の海
風もまぶしい 大漁旗に
みやげ抱えて 逢いにゆく
エンヤコラ 綱を引け
男船乗り 背(せな)は白波 きずな船
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