陽炎

遙かなる 地平に
旅人の影 消えて
ゆらり ゆらり 陽炎か
荒野にひとり 風と何かを語り

誰れを待つのか 鈴の音

誰がために 咲くのか
さざめきの 川の瀬に
涙こらえ いつまでも
微笑みうかべ ゆれる想い遠く
白い花びら 流れゆく

果てしなき この道
夕暮れの 近づきに
土に生きる 喜びを
荒野にひとり そっと土に帰り
夜明けの明日に つづく道
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